2012年11月18日日曜日

マーブルマシンの組み立てキット その1

10月の下旬、イギリスのMichaelさんから一通のメールが届きました。
彼曰く、「YouTubeのあなたのマーブルマシン動画を見てひらめいた。キットの製造を始めたので、よかったらお礼として一つ送るよ」という内容でした。

これは嬉しい。denhaのマーブルマシンを模倣してくれた人は世界中に何人かいるけどキットを販売し始めた人は初めてじゃないかな?

早速、催促の返事をしました。

そして3週間後、モノが届きました。とある雑誌の為の工作を提出する期限が目の前なのに何というタイミング!
とりあえず息子と開封の儀を行いましたが、我慢できずにカム部分だけ作成しました。
円形のカムを正確に180度ずらして組むために専用のジグが用意されています。このあたりはキット化するのによく考えられたシステムだと思います。

その雑誌向け工作もできあがり、宅配に出した17日土曜日に作成再開となりました。

インストラクションを見ると写真によっては組み立て向きというかミラーイメージとかでどっちが合ってるのか分かりにくいです。説明をよく読むと、ハンドルを手で回す関係で右利き用と左利き用の組み立て方があって好きな方向に組めるとのこと。レーザーカットされたパーツはボンドで接着のため間違えると直すのが大変です。パーツを切り離したら粘着の弱いマスキングテープなどで仮組みし、実物で確認した方が良さそうです。


歯車やレールなど、カッティングでうまく作られていますが、交互に上下するボール送りのための階段は若干の手加工が必要です。これはカットだけではどうしても出来なかったのでしょう。説明によると、丸い棒(直径7mmくらい)に紙やすりを巻きつけて、階段の上面がボールの進行方向に対して下り坂になるよう削ります。こうしないとボールが次段の階段に動いてくれません。

ということで、階段上部はまだ削っていません。
MakerFaireTokyo2012開催まで2週間切っています。また余裕がなくなりつつあります。
それまでにLEDバッヂ40個とフリスクミン2個、ナオミンも2台増産したいところです。
楽しみにしている息子のためにも早々に完成させるつもりですが、MFT2012が済んだら詳しい作り方をまとめてみたいです。

キット購入→Busted Bricks

2012年10月8日月曜日

”新宿電子楽器祭2012” 出展

今回ブログでは告知をサボってしまいましたが、10月6/7日、東京は西新宿の芸能花伝舎で行われた「新宿電子楽器祭2012」にbeatnic.jpさんと共同で電子楽器博物館名義ということで出展しました。

イベントの内容等は他の方のレポートにお任せするとしまして、今回特に感じたのは、こういうイベントの時は初見の方でも共通の趣向というだけですぐに笑顔でお話が出来るということ。また、思いがけない出会いがあるということでした。 


初日、とある女性がブースに来られてLEDバッヂを見るなり、「わたし以前、人に教えてもらってLEDバッヂを作ったことがあるんです」と。
「へぇー、他にもこんなの作る人いるんですね。まぁ、リュックにLEDバッヂをたくさん付けてる人は知ってますけど・・・。でもそれ、どんなバッヂか見たいですねー。」というような会話を交わし、彼女はブースをあとにしました。 
そして数分後、再びブースに訪れ・・・。 「原田さんですか?」 「えーっ○○さん!? おもしろいー!!」(握手!)

 彼女にLEDバッヂのことを教えたのは自分でした。
 ”以前”とは15年前のこと。電子楽器博物館のLEDバッヂのページを見てメールをくださったのが彼女だったのです。
1997年の楽器フェアに友人と二人で車で行き、その足で彼女のもと、つくばまで足を伸ばしてファミレスでご飯しながらLEDバッヂの品評会をした以来です。
 「あれからずっと(LEDバッヂ)やってるんですね」とお褒めの言葉?を頂きました。 

このシーンどこかに録画されてないかな?  というわけで、人との出会いは本当に面白いです。


ちなみに、ハードディスクから発見された15年前のファミレスでの記念写真。照れておどけている自分w



2012年7月29日日曜日

CBCラジオ「電磁マシマシ」出演

昨日、28日21時スタートのCBCラジオ「電磁マシマシ」にゲストとして呼ばれてきました。

 ゲーム音楽の作曲やシンセ系iアプリ、NINTENDO DSソフト開発などで知られる佐野電磁さんがパーソナリティを務める2時間半のサウンド系生ワイド番組です。

かつて、AM放送でゲーム、シンセネタの番組なんてあったでしょうか? 放送後に思ったんですが、ある人気テレビ番組と共通するモノがあるということ。10年以上昔ですが、クイズ番組の「カルトQ」、現在放送中の「開運!なんでも鑑定団」などです。それぞれの番組には専門知識を持った解答者、品定めをする専門家が登場します。我々は対象物が何だかわからなくても専門用語を耳にしたり、細かすぎる解説に感心するなど、わからないなりにも専門家の言動に安心感を覚えたりします。それと似た心理が「電磁マシマシ」の佐野ちゃんのハイテンショントークからもリスナーに働くのではないでしょうか?そこが奥様でもタクシードライバーでも楽しめるという、番組の魅力の一部であると思います。

さて、CBCラジオは子供の時から現在も聞いているわけですが、今まで一度たりともハガキなどの投稿をしたことがありません。いわゆるROM専でした。そこへ番組生出演!我が人生の中で快挙です。

当日はCBCラジオまつりというイベントが名古屋栄のエンゼルパークで催されており、炎天下、佐野さんのステージもありました。おまつりの雰囲気も楽しんだ後、新栄のCBC放送センターへ。

CBCラジオまつりの佐野ちゃん

タイミング良く佐野さん始めスタッフさん達と入り口付近で合流したのでそのまま館内へ案内されました。
もちろん初めてですが、中はとても綺麗です。早速、収録スタジオに入って持参したキャリーを開け、機材をテーブルに所狭しと並べます。セッティングしながらノートPCに向かう佐野さんと簡単な打ち合わせ、そしてプロデューサーから進行表を渡されます。30分だと思っていた出番が1時間あるじゃないですか!テンション上がります。今回、台本ではありませんでした。

とてもおしゃれな雰囲気

机上にブチまけたガジェット達

そして21時に本番開始。タイトルコールがいつに増して異常に長いです。もうそれだけで笑えます。例によって「DETUNE佐野ちゃんの1週間」ということでトークが流れ、我々出演者はサブ(副調整室)のソファで見学です。21時半にニュースを挟み、それまで横に座られていた諏訪亭(諏訪彩花さん)がスタジオに入ります。実際に目の前で見る彼女はとても可愛らしかったです。

タイトルコール絶叫の佐野ちゃん

いよいよ22時、ぼくの出番です。意外に緊張していません。佐野さんについて行けばよいと思っているからでしょうか、それこそ大船に乗っている気分です。自己紹介に始まり、楽器、音楽に興味を持ち始めたきっかけ。シンセ遍歴、工作を含めシンセを自作するに至った経緯などで話は弾みます。それで前半30分は終了。あっという間でした。


後半は待望の音出しタイムです。ドラムシンセのXR-NoizBoxII、ナオミン、ポラード・シンドラムのクローンなど、機能や音の解説、佐野さんからの質問などで話は盛り上がります。トリガー出力増設改造をしたTR-606にそれらドラムシンセをつなぎ、佐野さんがそれを実況!しかもハイテンション。リズムパターンをリアルタイムで作っていき、ヒントでピント的なトラックが完成しました。

次に、シンセネタとして無理矢理突っ込もうと思って持参したマーブルマシンの登場です。それまでTR-606から伸びていたケーブルをカタパルト式マーブルマシンのトリガー出力端子につなぎ替えると、ピタゴラ的機械の動きに合わせてドラムシンセの音が響きます。佐野さん大興奮状態!そして、もう1台別のマーブルマシンを起動。こちらは比較的動作音の静かなマシンです。ツイッターで「マーブルマッドネス」という書き込みがあったらしく、佐野さんはマーブルマシンのボールコロコロ音とマーブルマッドネスの曲とをミックスして環境音楽のようなことを始めました。「これ、ずーっと見ていられる」とおっしゃっていました。まさか音楽と関係のないマーブルマシンがマーブルつながりでコラボレーションできたことは想定外で面白かったです。
そうこうしているうちに時間は23時。早いものです。持参した昔シンセ本に触れるところまで行けませんでした。期待されていた皆さんごめんなさい。ここで放送から一旦お別れです。


23時半の番組終了後は、ディレクター、プロデューサー、佐野さん、ともうひと方、佐野さんが取締役を務める(株)DETUNEの研修で同行中というシンセ女子とぼくの5人で、昔シンセ本数冊を拡げてシンセ座談会が始まっていました。U-STREAMでは流れなかったようですが、この時間も楽しかったです。ご自身も昔からシンセマニアというプロデューサーには、テッチー創刊号、サウンドール別冊シンセ倶楽部に感激されていました。これまた30分以上盛り上がって午前様をまわったので、そこで皆さんと共にCBCを後にしました。ぼく以外は新栄の街へ食事に行かれたようです。


放送に携われたスタッフの皆さん、番組を聞いてくださったリスナーの皆さん、フォロワーの皆さん、ありがとうございました。


※2012/07/30マーブルマシンのくだりを加筆。

2012年7月27日金曜日

ラジオ出演情報

28日夜9時、名古屋のCBCラジオ(1053kHz)にてゲーム音楽の作曲などで知られる佐野電磁さんがパーソナリティを務めるサウンド系生ワイド「電磁マシマシ」に私denha(原田直樹)がゲスト出演します。懐かしシンセ本、手作りシンセなどなどネタ満載!放送エリア外でもU-Streamで視聴可能!CBCラジオ×U-strip夜用スーパー『電磁マシマシ』http://www.ustream.tv/channel/u-strip
放送後、簡単なレポートをします。

出演時間はおそらく30分間しかないので、伝えたいことを箇条書きにしてオレ進行表も作っておこうと思います。

2012年6月23日土曜日

モジュラーシンセ用3.5mmパッチケーブル

ガジェット系シンセをいくつか作っていると、それらをCVやトリガー(GATE)接続してみたくなります。パッチング用ケーブルとして売られているものは標準プラグで、国内だとサウンドハウスなどです。実際購入したこともあります。しかし、小型シンセだと接続用のジャックとして3.5mm(1/8インチ)ジャックを使いたいところで、某SYSTEM-Yの製作者は3.5mmケーブルを自作されているようです。

100円ショップに足を運ぶと、ステレオミニ(3.5mm3P)のポータブルオーディオ接続用のケーブルが売られています。いっそのことそれを使う前提でジャックの方もステレオ仕様にしてしまおうかなどと思ったり、気合いを入れてネットで3.5mmモノプラグ検索したこともありましたが、専らオーディオ用なので最短でも1mのケーブルしかヒットしません。

または、マルツパーツにケーブル付き3.5mmモノプラグが売られているのでそれを利用しようとも・・・ いや、片方が自作になっちゃうじゃん・・・。

前置きが長いですが、シンセ用3.5mmパッチケーブルがあったのです。

ほぼ毎日チェックしているブログ、MATRIXSYNTHのサイト内に表示されるアフィリエイトの中にそのケーブルを扱っているサイトのリンクがありました。

AD INFINITUMというサイトです。
6インチ、12インチ、24インチ、それぞれ約150mm、300mm、600mmといった具合です。タイプの異なる2種でそれぞれ5色あり、もちろん日本にも送ってもらえます。

ツイッターで有志を募って3.5mmパッチケーブルを1000本ぐらい作ろうかという話もありましたが、そこまでしなくても良さそうです。

さて肝心の、このケーブルを挿せるモジュラーシンセを作ってみたいものです。


ツイッターより追加情報 2012/6/23
3.5mmモノプラグケーブルはFive Gでも取り扱っているようです。




2012年6月8日金曜日

”なおみん”製作記

あれは初めてのMake出展のときでした。お隣のブースには米本電音研究所の米本先生がいらっしゃっていて、タッパー容器にボタンとツマミが付いている”ヨネミン”なる楽器を展示されていました。
仕組みは単純で、ボタンを押しているあいだ音が出て、ツマミを回すことでその音程を変えられるという物です。 これをオレ流に作ってみようと考えたのでした。

ボタンで操作するということは音量の有る無しになるので、テルミンでの左手のように無段階の音量コントロールをするべく、直線的に動くスライドボリュームを使うことにしました。音程はヨネミン同様ツマミを回して行います。

一次試作は適当な容器のフタにスライドボリュームと発振回路を仕込み、右手で回せるようにボリュームを付けました。それがこれ。



音量コントロールの為の伸縮動作の支えがスライドボリュームだけなのでグラグラ不安定で演奏しにくいです。 そこで仕事場にコロがっていた直動部品(リニアガイドとかいう)を組み込んでみました。
スライドボリュームのストロークと偶然にも同じ20mmトラベル!伸縮動作も滑らかで好感触です。

手持ちのユニバーサル基板にスライドボリュームを取り付け、発振回路部分は自前エッチングで基板を作りました。それをアクリルの筒に格納し先端にスピーカを貼りました。伸びて出てくる部分に回転ボリュームを取り付けました。電源は当初LR44アルカリボタン電池2個でしたが、3.7VのLi-Poバッテリーに変更しました。充電可能でスペース的にも有利です。



実は、2011秋のMTM07出展でなおみんをご覧になった方から後日連絡があり、譲って欲しいとのことでしたので、複製、つまりは量産を考えました。
初版を作った数年前、なおみんの重要部品であるリニアガイドがたまたま仕事場に転がっていたものだったから1台できたものの、そのリニアガイドは既に廃番になったものでした。が、しかし、今回機械部品通販のミスミで相当品が見つかり量産の道が開けてきたというわけです。

そうとなれば基板起こしです。ロータリーボリュームはアルプス電気のホリゾンタルタイプ、スライドボリュームは出所のわかるものが見つからないので初版の通りジャンク品を使います。基板は2層構造にするので2枚分を1枚の基板として発注しました。そして出来たのがこれ。



次は、基板に取り付けたリニアガイドを外装となるアクリルパイプに固定する金具の製作です。
同一のものを簡単に作るためにはジグが不可欠です。マーブルマシン用に角材が山ほどあるので端材などを利用してサクッと作りました。



真鍮フラットバーを切ってジグにセットすれば、あとはハンダ付けするだけです。ところでこの真鍮フラットバー、意外に売ってなくて、東急ハンズの通販で手に入れました。



そして透明のボデーとなるアクリルパイプの加工です。一番面倒です。もし外注したら1個数千円でしょう。今のところ、現物合わせで穴位置を決めています。スピーカが取り付く丸板は直径30mmなので内径31mmパイプのフタにすると0.5mmの隙間が空きます。そこは丸板の外周3点を小ネジで支えて留めることにします。小ネジと言っても丸板を点で支えたいのでタッピンネジを使います。そうなるとアクリルにねじ切り出来ないので、ここでハンダごてを使います。
ネジより小さめの穴を開けておいて、ネジを仮付けします。そしてハンダごてでネジの頭を熱します。するとネジの周りのアクリルが柔らかくなるので、すかさずドライバでネジを締めていきます。硬くなったらまた熱します。これを繰り返すとネジがアクリルに全てねじ込まれるというわけです。



最後は組み立てです。一通り組み上げると、まずスライドの動きが硬いです。スライドボリュームとリニアガイドの平行が取れていないからです。動きの調整は、ちょっと強引ですがパイプと内蔵物を持ってどちらかに少しねじってやると動きが軽くなります。



現在、1個300円のツマミが付いていますが、希望としてはボデーと同径のアクリル無垢材のほうが見た目が良いように思います。ただし、原価が一気に跳ね上がりますが・・・。



上手ではないですが演奏してみました。


























2012年2月5日日曜日

続・denhaのこどもたち

denhaのこどもたち”公開から10ヶ月経ってしまいました。その間、世界中でこどもたちが産まれているのでまとめてみます。
(比較としてオリジナルを下に並べておきます。)

まずはスペインのelementsunidadさん。



カタパルトマーブルマシンを再現しています。
見たところ、パチンコ玉のようです。



とうとうコピーされました! 大小2つのホイールにフリップフロップ、そしてANDゲートモジュールを忠実に再現しています。 これは驚きと感動です。


このタイプは何人かの方が作っているオーソドックスなマシンですね。



遂に出ました! マングル機構をdenha製とそっくりに作っています。これはもう笑うしかありません。



この方の最後はシンプルなマシン。ボールの投入口が設けられています。



続いては、スロバキアのお兄ちゃん、mekki99さんのチャンネルより。



名刺サイズ(若干大きめですが)のマーブルマシンを再現しています。レールの曲げ方がきれいです。



続きましてアメリカのデイブおじさん。


この方もマングル機構を作ってくれました。ハンドルの回転軸が屈折するところは自在関節機構を利用しています。



お次は、NHK 投稿Do画でも紹介されたDonswoodshopさんの作ったカタパルトマーブルマシン。



下りコースのモジュール部も再現しています。



そしてこちらはトルコのお兄ちゃん、hfkgaさん。



Donswoodshopさん同様、カタパルト機構と下りコースを再現しています。



お次はアメリカのmturn024さん。



テオ・ヤンセン機構のマーブルマシン。を再現しています。こちらもモジュール交換式になっています。



最後に紹介するマーブルマシンはスペインのlidonpaさん。



階段式マーブルマシンを再現してくれました。階段部分は平面の部材をつなぎ合わせて箱状に作られているようです。



昨年の4月以降に産まれたdenhaのこどもたちを紹介しました。
これからもまだ増えそうなので、時期が来たらまた紹介したいと思います。